ネジロック ネジ緩み止め ネジロック外し方 【徹底解説】

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身の回りにあるネジやボルト、ナットの緩みで悩んでいませんか?
日常のDIYから現場などで、ボルトやネジ、ナットが知らぬ間に緩む、外れることで、機械や家具、乗り物などが不安定になり問題を感じたことがあるのではありませんか?

そこで注目されているのがネジロックです。
これ一つで、面倒な増し締めや、突然の故障、振動によるネジやボルト、ナットなどの緩みのトラブルを予防できるのはもちろん、誰でも簡単にネジロック剤を導入できる手軽さが嬉しいポイントです。
この記事では、ネジロックの仕組み、選び方、失敗しない使い方、ネジロックを使用したボルトやナットを外す時の対処法まで、現場で役立つ実践ノウハウを徹底解説します。

ネジロック

ネジ山を綺麗にし、脱脂した後に、ネジロックをボルトに適量塗り広げます。

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ネジロックとは?初心者でもわかる基礎知識

ネジロックは、機械や家具のネジが振動や衝撃で自然と緩むのを防ぐための専用接着剤です。具体的には、嫌気性空気を遮断した状態)で硬化し、金属ネジの隙間を埋めてボルトやナットを緩みにくくします。

ネジロックの基本原理

Q – 1 ネジロックはどんな原理で働くのですか?
A – 1 ネジロックは、嫌気性接着剤で金属のネジ山とネジ山に挟まれ、空気が遮断されることで硬化し、ボルトとナット(ネジ山とネジ山)をがっちり固定します。
主成分は、アクリル酸エステル(アクリルモノマー)が金属イオンの触媒作用でポリマー化し、重合化して個体化し、強固な接着層を形成します。
このため機械的なロックに頼らずに、化学的な結合で振動や温度変化にも強い締結を実現し、ネジ山の隙間を埋めてネジやボルト、ナットの緩みを防止できます。​

Q – 2 ネジロックがないとネジやボルト、ナットはどうなるの?
A – 2 ネジロック無しの締結は、振動、衝撃、温度変化、長時間の荷重によってネジやボルト、ナットが徐々に緩みやすくなります。
最悪の場合は機械や構造物の故障、事故の原因にもなってしまうため、安全と信頼性の確保のため緩み止めは必須です。
日常で目立たない場所でも、突然の緩みが大きなトラブルに直結します。​

Q – 3 ネジロック剤の種類はどの様な物があるの?
A – 3 代表的なネジロックは、低強度、中強度、高強度、後浸透用などの種類のネジロック剤があります。

下記の表はLoctiteのネジロック剤の型番で作成しています。

強度 代表的な型番 主な用途と特徴
低強度 222、 特徴: 小さなネジ(M6以下)に適しており、工具で簡単に取り外せます。
用途: 調整ネジ、キャブレターのネジなど、頻繁に取り外す可能性のある場所
中強度 242、243、248 特徴: 最も一般的に使用されるタイプで、日常的な工具(レンチなど)で取り外し可能です。
耐油性や耐熱性に優れた製品もあります。
用途: M6~M20のボルトやナット。
ポンプ、ギアボックス、プレス機など、振動で緩みやすいが、メンテナンスで分解する必要がある時に使用する。
高強度 262、263、271 特徴: 永久固定を目的としており、取り外すには約260℃(500°F)程度の加熱が必要です。
非常に高い固定力を持ちます。
用途: エンジンのスタッドボルト、クランクシャフトのナットなど、分解の必要がない、または振動が激しい箇所。
後浸透用
中強度
290、 特徴: 低粘度でサラサラしており、組み立て済みのネジの隙間に浸透して固定できます
用途: すでに締め付けられているボルトや、セットスクリュー、ステンレスボルトなど。
フードグレード
2046
中強度
2046、 NSF P1登録: 食品加工エリアで使用が認められています。
NSF S5登録: 食品への偶発的な接触が許容される潤滑剤としての登録もあります。
特徴: 通常の工具で分解可能。食品機械のメンテナンスで最も一般的に使用されます。

ネジロック剤は、液体と固形ステックもあります

​Q – 4 ワッシャーなどの緩み止めと比べて、ネジロックのメリットは何ですか?
A – 4 機械的な平ワッシャーやスプリングワッシャーは物理的な干渉で緩みを防止できますが、ネジロックは化学結合でネジ山とネジ山の隙間の緩みを防止します。
ボルトに平、スプリングワッシャーを入れネジ山にネジロック剤を塗布すれば、振動等でネジやボルト、ナットの緩みを防止できます。
その状況に応じて、低強度中強度高強度のネジロック剤を選ぶ必要があります。

Q – 5 どのくらいの時間で硬化・完全に固定されるの?
A – 5 多くの製品は塗布後10~20分程度で初期硬化し、24時間以上で完全に固定されます。
組み付け後はなるべく動かさず、十分に待つことで最大の性能を発揮します。
製品にもよりますが、完全な硬化後は、軽度の耐熱や耐薬品性で高い性能を維持します。

Q – 6 DIY用途でも安全に使えますか?
A – 6 はい、ホームセンターや通販でも多くのネジロック剤が販売されており、車、バイク、家電など小規模な修理や点検でも広く利用されています。
ネジロック剤の型番で強度が違うので、初めて使用される方でも、任意の型番で強度の違いが区別してあり、簡単に安全に利用できるのが特徴です。

Q – 7 ネジロック剤を製造するメーカーを教えてください
A – 7 LOCTITE ロックタイト3M スリーエムThreeBond スリーボンドPermatex パーマテックスDaytona デイトナ東亜合成

ネジ緩め剤は、下記のメーカーの製品があります。
イチネンスーパーぺネトンKure 凍結浸透ルブUNICON 強力浸透ネジ緩めTRUSCO ネジ緩め泡タイプクリンビュー ネジ緩め剤Bondhus ネジ緩め剤ESCO ネジ緩め剤

ネジ緩み止め

ネジやボルト、ナット、メネジにもネジロックを塗布します。

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ネジロックが必要な場面と用途を徹底解説

ネジロックは、振動や衝撃が頻繁に起こる設備、車やバイク、自転車、産業機械などに特に効果を発揮します。実際には、家庭内の家具や小型家電にも使われており、トラブル予防に欠かせません。

家具、自動車、バイク、自転車、産業機械への活用例

Q – 1 どんな場面でネジロックは必要?
A – 1 振動や負荷が加わる家具や機械、自転車、バイク、車両、屋外設備、頻繁に開閉される部位、テーブルの脚など、緩みがトラブルにつながる場面ではネジロックが重要です。
テーブルの脚を締めているナットが緩み、ナットを締めても、締めても定期的にナットが緩みナットを力任せに締め込みテーブルの脚のボルトが破損した等の問題が起きない為に、ネジロック剤を塗布するとナットが緩まず、問題が起きなくなります。

Q – 2 ネジやボルト、ナットは平、ロックワッシャー、ロックナットがあるようですが?
A – 2 通常の製品にはネジやボルトに平、ロックワッシャー、ナット、ロックナットなどを使用すれば、ネジやボルト、ナットなどは緩まないでしょうが、鉄などの温度差で素材の伸縮が激しいく振動する物は、ネジやボルト、ナットの緩みが生じる事があります。​

Q – 3 家庭でも使用できる具体例は何ですか?
A – 3 カーテンレールの取り付け、家具のグラつき対策、園芸機具や門扉、アウトドア用品のメンテナンスなど、普段の暮らしでもネジロック剤で危険を予防できるトラブルは多岐にわたります。

先日、アンティークの1人掛けの大きな椅子に少し勢いよく座った時に、椅子の後ろ足を固定していた脚の付け根のナットがボルトから殆ど取れる寸前だったみたいで、勢いが有ったので椅子の脚が外れ後ろにひっくり返りました。
その後、そのボルトを修正し、全ての椅子の脚のナットにネジロックを塗布して、締め付けました。
ちなみに、他の脚3本すべてのナットが、指で緩む程緩んでました。

Q – 4 自動車やバイクのどんな箇所に使われる?
A – 4 エンジン周り、サスペンション部、ブレーキ関連、ミラーやカウル付きネジ部分など、安全に直結する部分のネジやボルト、ナットで多く使われています。
プロのメカニック現場では、標準的にネジロックや焼き付き防止のケミカル(化学合成物)製品をよく使っています。​

Q – 5 産業機器の用途でのメリットは?
A – 5 産業機械の長期間安定稼働、点検回数の減少、予防保全によるコストダウン、安全性向上が大きな利点で、多くの現場で導入されています。
設備の大型化や高速回転部でも高い信頼性が支持されています。​

Q – 6 振動が激しい現場や機械でもネジロックを使用出来ますか?
A – 6 はい、工事現場、工場設備、鉄道、建設、土木機械等、過酷な環境でも長期的な振動でもネジやボルト、ナットなどが緩む心配がほとんど無く評価されています。
ネジロック剤を使用出来ない特殊な場所は、割ピンやスナップリング、ノルトロックワッシャーと言う製品もあります。

仙人モカ
仙人モカ

ちょこおが1回しか使っていないノルトロックワッシャーを新品と交換しとるのー
あれをまたわしが再利用しとるんじゃぞ~

ちょこお
ちょこお

重要な場所に、このノルトロックワッシャーを使用しているので、1回ボルトを締めて、点検やオーバーホールでネジやボルト、ナットを緩めるたびに新品のノルトロックワッシャーを使う必要があるんだよ‼

鉄ちゃん
鉄ちゃん

仙人のキント雲は、ワッシャーと低強度と中強度のネジロック剤を使用して普通のネジやボルト、ナットを締めてるんだよ。
キント雲のジェットエンジンは、高強度のネジロック剤を使用しているから、心配しないでね~

銀次
銀次

僕の自転車や、バイク、椅子やテーブルのネジやボルトにネジロック剤を塗布してるんだよ。
ネジやボルト、ナットを綺麗に掃除し脱脂すれば、次の工程は、ネジロック剤をボルト、ナットに塗布し、既定トルクで締め込めば、ボルトやナットが緩むことが無いんだよ。
中強度のネジロック剤は、苦労せずにボルトやナットを緩められるから、緩むと危険な場所は、いつも塗って締めてるんだ。
僕は、特に危険な場所や奥まったネジやボルト、ナットにネジロックを塗布し締結した所を、マーカーで線を引き緩んだら一目で見分けられる様にしてるんだよ。

金次
金次

僕は、ナットからボルトが出ている所にポンチで打刻を打ってナットを緩まなくしているんだけど。
この前ちょこおから怒られたんだ、ボルトナットの再利用と危険だからやめるように言われたんだ。
昭和は良かったな~?しらんけど‼

ウェッジロッキングワッシャー

ノルトロックワッシャー(ウェッジロッキングワッシャー)の(左)表面と表面、(右)内面と内面。

ショックドライバーの正しい使い方の解説

ノルトロックワッシャー

ネジやボルト、ナットが緩んで困る物は、このワッシャーとネジロック剤の併用使いで安心‼

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失敗しない!ネジロック剤の選び方ガイド

ネジロック剤は、低、中、高強度、後浸透用など用途で選ぶ必要があり、分解頻度や締結力を事前にチェックするのがコツです。自分の目的に合った商品が決まれば、難しいミスなく効果的に使えます。​

強度で選ぶネジロックのポイント(低、中、高強度、後浸透)

Q – 1 ネジロック剤の強度はどうやって選べばよい?
A – 1 主に低強度中強度高強度後浸透で分かれ、再分解、再利用の有無や力のかかり具合を基準に選びます。
仮留めや小ネジは低強度、振動や衝撃箇所には中~高強度が推奨されネジやボルト、ナットが緩められなければ、後浸透ロック剤の使用が良いでしょう。

Q – 2 ネジやボルト、ナットに汚れがあっても使用できるの?
A – 2 錆びや油分、ごみが残っていると強度低下や硬化不良の要因になります。
必ず締結部(ネジ山をワイヤーブラシ等で綺麗に磨き、パーツクリーナーなどで脱脂、清掃し、条件に合った推奨のネジロック剤を選び使用するのが安心です。​

Q – 3 市販の人気ネジロック型番はどれ?
A – 3 LOCTITEシリーズの222低強度)、243中強度)、263高強度)、が世界中で評価されています。
ロックタイト243は、レンチでボルトを回せば、大きなトルクは要りますが、ネジやボルト、ナットは緩みます。
沢山の機器で、中強度のネジロック剤が使用されています。
他にスリーボンドセメダイン、3Mなどのネジロック製品も人気です。​

Q – 4 選び方、使用法で失敗しがちなポイントは?
A – 4 強度の違うネジロックを使用した。確認忘れや材質との相性不一致、乾燥時間を待てずに動かす、といったミスで効果が得られない事例が多いです。
ネジロックの各型番の特徴や作業手順を事前にチェックし、購入しましょう。

– M4ミリのボルトで、強強度の263を使用し、このボルトを緩める時に接着強度が強すぎて、ボルトを緩める時に損傷する恐れが高くなります。
この様なときは、ボルト、ナットを加熱し、ボルトを緩めましょう。
ボルトを締めた後にボルトの頭と機械にマジックやカラーマーカーで、線を引き、ボルトが緩んだ時に見分けられる様にすると、状況の確認が出来ます。

Q – 5 ネジ、ボルトピッチのサイズは、ネジロック剤の選択に影響するのですか?
A – 5 ネジやボルトの太さやピッチが粗い大型ボルトや、きめ細かい精密ネジで硬化速度が変わることもあるため、製品ごとの推奨範囲を確認することが重要です。
極端に重要な場所や用途は、メーカーに確認すると良いでしょう。​

Q – 6 何を基準にしてネジロックを選ぶのですか?(乾燥時間や耐久性、再利用性など)
A – 6 はい、機器の振動や温度の変化が激しい機械、ネジロックの硬化速度、耐熱性、耐薬品性、耐オイル性、耐シール性、食品加工機器などの使用に対し安全性、保存性などが特に大切な確認事項です。
ネジの緩みが無い場合の使用、用心の為に、低強度又は中強度のロック剤の使用が良いでしょう。
ネジの緩みが頻繁に起こる場合の使用M4以上のネジやボルトナットの一般的な使用の場合は、中強度のネジロック剤が良いですが、中強度のロック剤を使用してもネジやボルト、ナットが緩む場合は、高強度のネジロック剤の使用を推奨します。
再利用するネジ山の損傷や摩耗度も確認する事を忘れずに行い、損傷が有る場合は、ネジやボルトの交換または、ナットの交換やメネジのタップを再度サラエルと良いでしょう。
(作業後のメネジはエアーでネジ穴のゴミや油分を飛ばし、パーツクリーナーで脱脂し、乾燥させましょう)

高強度のネジロックを塗布したネジやボルト、ナットの場合は、再度ボルト等を緩める時に加熱するために、バーナーでボルトなどを250度以上炙りながら、作業する必要があります。
その機械や製品をバーナーで加熱しても支障がない場所で使用する事を前提にして、高強度ネジロックの使用をお勧めします。悪い例
プラスティックカバーを止めるボルトを高強度のネジロックを塗布し作業を終え、その後に、プラスティックカバーを外さなければいけない時に、ボルトをバーナーで加熱、炙るとプラステックが変形したり燃えるのであれば、高強度のネジロックを使用せずに、他の方法を考える必要があります。
ワッシャー

(左)平ワッシャー(中)スプリングワッシャー(右)ウェッジロッキングワッシャー

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緩み止めワッシャーの種類と違いを比較‼

ワッシャーには平、スプリングワッシャーセレーションワッシャーノルトロックワッシャーウェッジロックワッシャーなど多様な種類があり、それぞれ緩み止め効果や使い方に特徴があります。物理的構造の違いから、現場用途が分かれます。​

ネジロックとの違い、使い分け

Q – 1 よく使われる緩み止めワッシャーには何がある?
A – 1 (平ワッシャー、角ワッシャー省く)スプリングワッシャーセレーションワッシャー歯付Wワッシャー菊ワッシャー皿バネワッシャーテーパーワッシャーノルトロックワッシャー、など多種多様です。
それぞれ物理的な緩み防止形態に特徴があり、用途や場所ごとに使い分けられています。​

Q – 2 ノルトロックワッシャーとは何が違う?(ウェッジロックワッシャー)
A – 2 ノルトロックは楔形カム面を重ねて使い、回転緩みを物理的原理で完全阻止できる構造なので、特に高信頼性、多振動や強衝撃の現場で使われています。(上記の1~3個上の写真参照してください)一般的な他の座金とは原理が大きく異なり緩み防止効果が非常に高いです。​

Q – 3 ネジロック剤とワッシャーはどう違う?
A – 3 ワッシャーが金属同士の摩擦や物理的な食い込みで緩みを抑えるのに対して、ネジロックはネジ山とネジ山を直接接着し密閉、防錆、ネジやボルト、ナットの緩みを防止します。
両者は併用も可能で、用途やコストで適切に選ぶのがコツです。​

Q – 4 現場ではどのように使い分ける?
A – 4 再利用前提でネジやボルト、ナットの緩む確率が無いのならばワッシャー、ネジやボルト、ナットの緩みが許されなければネジロック剤とワッシャーの併用が推奨されます。
状況によってワッシャーロックナットを組み合わせることでより高い信頼性を実現できます。​

Q – 5 ワッシャーの素材や形状はどれくらい重要?
A – 5 熱や化学薬品への耐性、締結部の強度、腐食リスクなど、選ぶ素材や形状次第で性能に大きな差が出ます。
食品製造機器は、ステンレス製の部材やロックナットなど現場環境に合わせた選択が求められます。​

Q – 6 ネジロック剤とワッシャーの併用は推奨される?
A – 6 はい、もちろんです。
ワッシャーとネジロック剤の併用使用を行ってください。
重大なトラブルが発生して困る重要構造部には、物理的緩み止め(ワッシャー)+化学的緩み止め(ネジロック剤)を組み合わせることで、二重の安全策になります。
ただし、組み合わせ時の施工手順と状況に合った施工を行うことが前提です。

ロックタイトネジロック

ネジロック剤は、ステンレスボルトのナットが締まる部分のみに塗布しています。

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ネジロックの正しい使い方・注意ポイント

ネジロック剤は、ネジ部の洗浄、脱脂、適量塗布、締め付け、初期硬化時間、完全硬化時間の確保という手順が基礎です。適切な方法で使えば失敗が減り、効果を最大限発揮できます。

基本手順とコツ

Q – 1 ネジロックの正しい使い方は?
A – 1 まずネジやボルトのネジ山の錆や汚れをワイヤーブラシで綺麗に掃除し、ネジやボルト、ナットのパーツを洗浄、脱脂し、乾燥させボルトやナットが当たる面も綺麗に掃除します。
次にネジ山にネジロック剤をネジやボルト、ナットそれぞれのネジ山の締結部に適量のネジロック剤を伸ばし、その後組み付けて素早く所定のトルクで締め付けます。
締め付け後の余分なロック剤は拭き取り、10~20分以上は動かさずに初期硬化を待つのが基本です。

Q – 2 塗布量や乾燥時間に何か注意はありますか?
A – 2 ネジロック剤の塗り過ぎは、硬化不良や他の材料の可動不備の原因になります。
ネジロック剤の塗布量が少なすぎる場合はネジやボルト、ナットの緩み発生の原因につながります。
推奨の塗布量と硬化時間(初期10~20分、完全硬化24時間以上など)は必ず守るのが大切です。​

Q – 3 失敗しがちな例を教えて?
A – 3 よくある失敗は脱脂不良ネジロック剤の選定ミス部材の清掃不備硬化前に力をかけること、また相性の悪い材料での使用などです。
説明書やメーカーサイトの推奨事項をよく確認しましょう。​

Q – 4 取り扱い時にはどんな注意点が必要?
A – 4 高温、火気厳禁、皮膚や目への付着に注意し、必ず換気性の良い場所で作業を行いましょう。
ゴム手袋、保護メガネの着用も推奨です。​

Q – 5 DIYや狭小スペースでのコツは?
A – 5 細口ノズルや爪楊枝を利用して必要部にだけ丁寧にネジロック剤を塗布、組み付け後もしっかり硬化時間を守るのがポイントです。
液だれしにくいチキソトロピー性(Loctite243など)の製品もおすすめです。​
チキソトロピー性とは、圧力や摩擦、容器を振ると粘度が下がり、動きを止めると粘度が上がります

Q – 6 使用温度や湿度の影響はありますか?
A – 6 高温、低温、高湿度、乾燥など環境によって硬化速度性能が変化するため、製品パッケージ記載カタログデータに従い適切な環境管理で作業することが大切です。
夏場の暑い日等にネジロックをボルトとナットに塗布し、ボルトとナットを速やかに締め込まないと意図せずにボルトが硬化していた、と言う事が有るので、速やかに作業を終わらせましょう。

ネジロック ネジ緩み止め

 

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完全硬化したネジロックの外し方とトラブル対処法

完全硬化したネジロックは、加熱やトルクのかかる工具を使うことで緩みやすくなります。高強度タイプは特に加熱が必要な場合があるので、予備知識を知っておくとトラブル対処が簡単です。​

加熱や外せない場合の処置

Q – 1 完全硬化したネジロックを外すには?
A – 1 低強度中強度のネジロック剤使用の場合は、ラチェットレンチ、電動インパクトドライバー等を使いネジを緩めますが、緩まない場合は、ボルトを約150以上で加熱を行うとネジやボルト、ナットが緩めやすくなります。
高強度のネジロック剤の場合は、バーナーなどで250℃以上加熱し、ラチェットレンチやメガネレンチなどでネジやボルト、ナットなどを緩めましょう。
革手袋や安全メガネ等の安全装備をしっかりしましょう。​

Q – 2 一般的な工具で外れない時の応急処置は?
A – 2 ラチエットレンチを使いネジやボルト、ナットネジ緩み剤を使う、小刻みに衝撃を与えるなど力の分散がコツです。
ネジやボルト、ナットの折損や損傷防止のため、決して力任せにレンチを回さないようにしましょう。​

Q – 3 高級部品の場合どうする?
A – 3 バーナーやヒートガンなどで慎重にボルト、ナットを加熱し、レンチを使用しボルトを緩めますが、ボルト、ナットが緩まない時は、メーカーや専門業者に相談し作業を依頼する方法もあります。
焦らず慎重な対処が大切です。​

Q – 4 高強度ネジロックの外し方で定評のある方法は?
A – 4 ガスバーナー等でネジやボルト、ナットを加熱処理し、金属部品の収縮を利用して外すのがセオリーです。
加熱作業時は、火傷や製品の変色、部品の損傷や劣化に十分注意し作業を行いましょう。​

Q – 5 ボルトやナットを外したあとの再利用時の注意点は?
A – 5 ネジやボルト、ナットの再利用時は、必ず古いネジロック剤をワイヤーブラシなどで綺麗に除去し再度締結部をパーツクリーナーなどで洗浄脱脂し、そして新たにネジロックを塗布してください。
ネジロックの残留剤が不具合の大きな原因になるため、作業手順の省略は禁物です。​

Q – 6 緊急時や工具がないときの裏技は?
A – 6 ドライヤー等で軽く加熱を繰り返し行い、ボルトなどをハンマーで軽く叩き、ネジやボルト、ナットを外す等の手段もあります。
しかし無理に力を加えるとトラブルにつながるので、慎重に作業してください。

ネジ緩み止め ネジロック

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締めくくり

ネジロックや緩み止め剤は、機械や日常品の安全性を飛躍的に高める現代の必需品です。
初めて使う方でも、どんなものか? どう選ぶの? どう使うのか? が解れば、身近なDIYから専門現場まで幅広く活用できます。
本記事では基礎知識、具体的な使い方、選び方のポイントや注意点、ワッシャーなどの違いまで徹底解説してきました。
万が一の固くて緩められない場合のトラブル回避法も具体的にカバーしています。
ネジロックは決して難しくなく、丁寧な下準備と少しの注意で、専門知識のない方でも効果的に使えます。
あなたの大事な機械や家具を長持ちさせ、安心できる日常の一助になること間違いありません。
正しい知識と手順を身につけ、トラブル知らずの快適ライフをぜひ実現してください。